市民のみなさん

直線上に配置

 いっしょに考えてください
 野宿生活をせざるをえない人がどんどんふえています。
 路上に、公園に、河川敷に・・・
 なぜでしょうか?
 大阪市内だけでも6,600人、人口の1000人に二人が野宿です。

野宿者は「勤労意欲に欠けた人たち」ですか?
 建設日雇い労働者の野宿がふえはじめたのは92年ごろから、一般中小零細企業の職場から野宿する人が出てきたのは95年からでした。全国で3万人を超えたようです。すべては90年に始まった平成不況の中で起きています。
 不況のしわ寄せは、まず社会の周辺・末端にのしかかり、少しずつ中心に向かって被害を広げてきているのです。
 だれよりも汗水をたらして働いてきた人たちから順に、押しつぶさ、寄り切られているのです。  野宿をしいられながらも、アルミ缶、読み捨ての雑誌や新聞などの回収に夜中から早朝にかけて働きづめ。一日数百円にしかならなくても・・・
 みんなの思いは「仕事さえあれば、だれが好き好んで野宿なんかするか・・・」です。

野宿は「三日やったらやめられない」気楽な生き方でしょうか?
 2002年10月12日読売新聞(夕刊)に、大阪市内で発生する異常死の「死体検案記録」を精査した黒田研二・大阪府立大教授(公衆衛生)グループの調査結果が紹介されました。前年1年間のホームレス状態の人の不自然死」306人(うち女性6人)についての、日本で始めての調査でした。
 「死亡場所は 路上90、公園45、河川敷17、水中7、簡宿(簡易宿泊ホテル)71、発見の遅れも目立ち、高度腐敗、白骨化、ミイラ化が計33例あった。
 平均年齢は56.1歳と比較的若く、最年少は20歳、最高は83歳。
 死因は 病死が167人で55%を占めた。(中略)自殺は52人、他殺は少年グループの犯行を含めて6人だった」「餓死が18人、凍死が19人もあった」
 そして「毎年、同様の状況が続いていると見られる」とコメントしています。
 野宿者の自殺は一般社会の6倍の比率、ストレスによるい・十二指腸潰瘍での死亡は8倍、結核での死亡は48倍だそうです。野宿生活はけっして「気楽な生き方」ではないのです。

失業が野宿に結びついてしまう今の日本の社会・・・何とかしなければいけません。
 大阪市の「シェルター」も「自立支援センター」も、就労対策をともなわないために、路上生活を長引かせるだけの仕掛けにしか見えません。
 「仕事さえあれば・・・」という、野宿をしいられている人たちの思いを真摯に受け止め、早急に対処すべきです。社会問題解決の道はいつも、問題の渦中にある当事者が指し示しているものであると知るべきです。

釜ケ崎就労・生活保障制度の実現を目出す連絡会
通称:「釜ケ崎反失業連絡会」(反失連)