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もうひとつのクリスマスー釜が崎ー
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「ふるさとだより」2006年12月

直線上に配置

もうひとつのクリスマス −釜ヶ崎− 本田哲郎


 歳末大売出しにはずみをつける商店街のクリスマスもあれば、クリスチャンたちが身を清めて賛美歌をうたい、救い主キリストの誕生を祝いあう教会のクリスマスもあります。

 でもどちらにも手のとどかない仲間たちがいます。イエスが自分の「身内(きょうだい)」だといった、飢えと渇きに苦しんでいる人たち、着の身着のままで住まいを失った人たち、よぎなく法を犯して収容所や留置所や刑務所に入れられている人たち、この社会で「いちばん小さくされている人たち」(マタイ25・35−45)です。

 この仲間たちがホッとできるクリスマス、あったらいいですね。

 世界中のクリスチャンたちが救い主とみとめる、イエス自身がこういっているのです。「わたしが来たのは、まっとうに暮らせる人たちを招くためではなく、道をはずれたといわれる人たちを招くためである」(マタイ9・23)と。

 「道をはずれた者(罪びと)のひとりとして家畜小屋で生まれることをよぎなくされたイエスは、まちがいなく人の痛み、苦しみ、さびしさ、くやしさ、怒りを、身にしみてい知っている方、貧しさというものがけっしてきれいごとではすまないことを体験した救い主・・・。

 釜ヶ崎の越冬活動は、およそ30年まえから、なぜか12月25日を開始日として、1月10日まで(そのあとつづけて釜ヶ崎キリスト教協友会が2月末まで夜まわり)毎年つづけてきています。これこそ、仲間たちがホッとできるクリスマスの祝い方・・・といえるかも知れません。

 今年は37回目の越冬です。メインテーマは「安心して働き、生活ができる釜ヶ崎を!」
 25日から毎日「炊き出し」と夜10時から「医療パトロール」
 29日30日は朝から市立更生相談所で「南港臨時宿泊所の受付」
 30日から1月3日まで、夜8時から「人民パトロール」
 31日と正月三が日は「釜ヶ崎越冬祭り」
 1月4日は朝から市庁へ「初デモ」

 越冬祭りでは、のど自慢あり、もちつきあり、演歌やバンド演奏ありで、ふるさとに帰れない仲間たちが焚き火をかこんで楽しみます。